放射線物理学部門
研究概要
放射線物理学部門では、被ばく線量評価のための物理学的アプローチを行っています。被ばくの状況を正確に理解するため、人体中のみならず環境中の放射線計測や核種分析などを実施しておくことが必要です。被ばくが起こった場所での放射線の種類や放射能濃度から線量を推定し、その評価値を補完するために様々な試料を採取し分析を行います。また人体中に取り込まれた放射性核種の測定から内部被ばく線量を評価します。特に被ばくの原因となっている放射性核種を同定することは正確な線量評価にとって不可欠でありますが、緊急時のように迅速性や簡便性が求められる測定法の検討も行っています。
研究室構成
- • 教 授 床次 眞司
- • 講 師(兼任)細田 正洋
- • 助 教 玉熊 佑紀
- • 共同研究者 工藤 ひろみ(保健学研究科・助教)
- • 研究機関研究員 Miklos Hegedus
- • 〃 Thamaborn Ploykrathok
- • 学 生 Hu Jun(博士後期課程3年)
- • 〃 小倉 巧也(博士後期課程1年, 保健学研究科・特任助教)
- • 〃 Oumar Bobbo Modibo(博士後期課程1年)
- • 〃 Eka Djatnika Nugraha(博士前期課程2年)
- • 〃 Miki Arian Saputra(博士前期課程2年)
- • 〃 坂本 瑞生(博士前期課程1年)
- • 〃 鈴木 陽子(博士前期課程1年)
- • 〃 千葉 茜(博士前期課程1年)
- • 〃 根上 颯珠(保健学科4年)
- • 事 務 齋藤 由佳
現在の研究テーマ
A. 被ばく評価(物理学的線量評価)
- 外部被ばく評価
- 内部被ばく評価
B. 放射線測定器の開発
- 小型放射線・放射能モニタの開発
- パッシブ型放射性エアロゾル測定器の開発
- 固体飛跡検出器の飛跡読取システムの構築
- 放射性ガス・エアロゾル国際曝露標準場の構築
- 小型放射性ガス測定器の開発
C. その他
- 放射線リスクコミュニケーション
- 諸外国における放射性ガス濃度調査
- 放射性ガス低減化措置とその効果検証
- 平時における放射性ガスの変動調査
実験室・設備
最近のプロジェクト
- 日本学術振興会 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))「インドネシア・スラウェシ島における特異な放射線環境での住民の被ばく実態調査」(2018年度~2020年度)
- 文部科学省 大学等の復興知を活用した福島イノベーション・コースト構想促進事業 「浪江町をフィールドとした放射線研究・教育プログラム」(2018年度~2020年度)
- 住友財団 「タイ北部の肺がん多発地帯における天然起源放射性物質による吸入被ばく実態調査」(2018年度~2020年度)
- 環境省 放射線健康管理・健康不安対策事業(放射線の健康影響に係る研究調査事業)「浪江町民のための被ばく線量調査」(2017年度~2019年度)
- 日本学術振興会 挑戦的萌芽研究 「放射性微粒子は呼吸により体内に取り込まれて人体にどのように影響するか?」(2016年度~2018年度)
- 日本学術振興会 基盤研究(C)「ラドンによる肺がんリスク高潜在地域を調査するための可搬型測定器の開発と応用」(2018年度~2020年度)
- 弘前大学 機関研究 「グローバルネットワークを活用した低線量・慢性放射線被ばく影響の解明」(2018年度~2020年度)
- 共同研究 緊急時ダストモニタの開発(民間企業)(2018年~)等
研究室の特徴など
放射線物理学部門は、国内外のさまざまな研究機関と多くのプロジェクトを行っています。研究活動以外には、誕生日会、バーベキューやサマーパーティーなど様々な行事があります。